レスキュー活動

研究室の学生をはじめとする多くのボランティア協力のもと、20114月末から残された屋根及び小屋組を解体し、その瓦礫の中から約1年かけて柱や建具等の建築部材や、家財道具・古文書類等を拾い集め保管した。

長い時間をかけて保管のための活動ができたのは、所有者の尾形家の理解はもちろん、気仙沼市の瓦礫撤去の担当課に、尾形家周辺敷地の瓦礫撤去を後回しにしてもらうなど、部材確保に関して理解を頂いたことによる。また、瓦礫撤去担当の会社は「柱が傷つくから」と柱に縄を括り付け、1本ずつ分別を行ってくれた。

その結果、多くの部材を救出でき、尾形家住宅の98本の柱のうち31本を確認(このほか場所を特定できない柱30本を回収)、大黒柱も2本見つけられた。また、長押より上の部材に関して保存状態は大変良い。

部材修理

気仙沼・尾形家修復保存会はSOC基金(東日本大震災被災文化財復旧支援事業)及び公益財団法人 朝日新聞文化財団の助成を受け、部材修理を行っています。